現在進行形で注目されている構造材に
『CLT』
と呼ばれるものがあります。

この『CLT』とは、Cross Laminated Timberの頭文字を取ったもので、
木材を3センチ程度にスライスされた板を並べた層を、板の繊維方向が層ごとに直交するように重ねて接着した大判のパネルの事です。
その『CLT』を使って、住宅から高層建築物まで建てる動きが盛んになって来ています。
ハウスメーカーでも『カバヤホーム』が同じ岡山県内のCLT製造会社と共に、CLT建築を推進しているのです。
この『CLT』、その原料となるスギやヒノキでも大径木と呼ばれる大きな幹の木を使わなくても製造できるので、
国産材の利用の拡大が期待でき、日本の林業の再興に一役買える可能性があるのです。


住宅利用においても、写真の様に壁が少ない空間、大きな梁が無くても広い空間を確保できる特徴がありますが、
まだコスト的に高かったり、実際の住まいでの耐久性等の検証もまだ必要と思われるので、
まだまだこれからの技術と思います。
また、この『CLT』だけで建てるのでは無く、
軸組とのハイブリッド構造の方が、住宅では普及する可能性が高いのではないかと思ったりもしています。
山火事や輸出制限等で、ジワジワと価格が上がっている外材に頼らないといけない状況はまだ続くと思いますが、
多くの材料を国産材で賄える様になれば良いと思います。
今後に期待したい技術です。
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by n-kennaka
| 2021-01-16 15:40
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